制度にとり込まれてきている例も多くみられるようになったが、永い間補助金や国の行政指導にどっぷりとつかり、地域の問題でありながら自ら考え、工夫するという努力を怠ってきた一面もあることは否定できないものがある。地方分権による地方公共団体の権限の拡大は責任の拡大につながるものであることを自覚し、職員一人ひとりが、国への依存体質から脱却して、自・主、自立の精神で職務に当たる心構えを持つことが強く望まれる。併せて自らの資質の向上に努めるべきことは当然である。さらに地方公共団体に望みたいことは、地方分権問題についての住民への啓発努力である。現状は残念ながら、一般国民の間で地方分権の問題が大きな関心を呼んでいるとは言い難い状況にある。地方公共団体としても、地方分権が住民の生活にどのようにかかわり、どのようなメリットをもたらすかを積極的に住民に説明し、住民が地方分権を自らの問題として考える環境づくりにさらなる努力を傾けて欲しいのである。
今後地方分権推進委員会では、この中間報告を調査審議の踏み台にして中央各省庁はじめ各方面との意見調整を図ってゆくこととなるが、具体論に入って中央省庁は、自らの既得権益や組織擁護のためいよいよ反対攻勢を強めることは必定である。年内にも予定される地方分権推進委員会の最終勧告にはこれら各般の意見を調整して今回の中間報告の線から後退することなく、実効ある地方分権の内容が盛られることを切望するものであるが、そのためにも地方公共団体サイドとして、自ら行政体制の整備を図るとともに職員の意識改革を行ない、住民とともに地方分権をかちとる気概を示すことが強く望まれる。

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